バイク用階段エレベーター製作

バイクの話
08 /24 2021
一昨年リターンする前にリハビリを兼ねて大型二輪の免許を取ってから、何故すぐにバイクを買わないでレンタルで1年過ごしたかという理由の一つに保管上の問題があったからなのですが、その問題を解決するために作ったのがバイク用階段エレベーターです。

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ペンションステラの前は約30度の斜度で高さ2mちょっとの階段になっています。台風などの強風や冬のことを考えると、どうしてもこの階段の上にバイクを上げる必要がある訳ですが、普段の景観上の問題もあるので必要な時だけ設置できるようなエレベーターやリフトがないかいろいろ調べました。でも、どうやらそんな需要は無いようで市販品は見つからず、また、こういった物を作ったというようなネット記事も見つけることができませんでした。それなら、自分で設計して作るしかないということで作ったのがこれです。

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このエレベーターのポイントは、使用しない時はバラして片づけておけることです。レール部分は、横方向の単管パイプの枕木と縦方向のレールのベース部分をクランプで接続。その上に写真では横倒しで置いてある木製レールを取り付けます。

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木製レールの下端部分は延長して、台車を地面の高さまで下せるようになっています。また、レールの凹部分には、ストッパーを噛ませるようになっています。

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台車は、水平部分と下側の車輪がついている垂直部分が別部品になっていて、こちらもクランプで接続して組み立てます。この水平部分が一番の大物で40Kgくらいあるでしょうか、でも形を工夫して担いでなんとか1人で運べます。ホビー用のウインチは動滑車を使って400Kgの耐荷重、ワイヤーを介して台車に接続します。

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今回は、下すときの画像なので階段と台車を踏板で繋いでます。

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バイクを載せて、ベルトで固定すれば準備完了。

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台車からはラダーレールで降ろします。文章にすると、これだけなんですけど、物置から出して組み立てて、バイク降ろして片づけると3時間くらいかかります。真夏にやると、なかなかの重労働、もうちょっと簡単にできるといいんですけど。最初2,3回は弱い部分があったり、やってみないと分からないような問題があったりしてトライ&エラーでした。特に垂木クランプは片側しか固定されないので、荷重のかかりかたに要注意です。もし、作られる方がおられたら自己責任で注意してやってください。
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大事にしたいロードスターという文化

車の話
08 /01 2021
エリーゼを手放すことにした時、次の候補としてS660を考えていたことは前回の通りなのですが、それが叶わぬ夢となった後、縁あって出あったのはNDこと4代目ロードスターでした。候補となった車は、いろいろあって実際に販売店も回ったのですが、最終的にはフォルクスワーゲンup!GTIと悩んで、ロードスターの方がいじる楽しみがあるかなというところで決定しました。2017年式3.6万キロ。ただでさえ雪国ではレアなオープンに加えて販売台数僅か167台という100万台達成の記念として販売されたクラシックレッドの還暦には少し早い真っ赤なNDロードスターです。オプションのBOSEのオーディオとHKSのマフラーがプラスポイントでした。
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門外漢の私が今さら解説する必要もないロードスターですが、思えばロードスターくらい色んな人が乗れるスポーツカーも他にないかもしれません。車好きのファーストカーとしての実用性もあり、ホットハッチからステップアップする若い人はもちろん、スーパーカーやクラシックカーを持っている人が足にしても良し、高級車オーナーの休日のドライブ用としても良しで、買いやすい価格とクオリティも兼ね備えて、それ故ギネスに載る世界で最も売れたオープンカーというのも頷けます。初代のデビューから30年以上が経ち、日本の小型後輪駆動スポーツカーの需要を一手に引き受けていた時期もありました。フェアレディとともに受け継がれるビッグネームと思います。また、熟成を重ねた4代目のND型は、原点回帰と言われるとともに最新にして最善のロードスターとも言われる車です。
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約40年の車歴の中で新車/中古車はだいたい半々くらいなのですが、ここ20年、中古車はすべて個人売買です。今回のロードスターも個人売買で、前オーナーさんも実はエリーゼからの乗り換えという奇遇でした。個人売買は難しい面もありますが、価格の安さとともに前のオーナーの管理状況もわかるので、個人的にはそこはメリットと思います。販売店から中古車を買うときは、点検整備されてから納車となる訳ですが、個人売買では基本的には自分で点検整備して初期化する必要があります。今回最初に交換したのはタイヤ。前オーナー宅に近い、かつて床屋よりも頻繁に通ったタイヤショップに事前に手配しておいて、引き取りから直行。3分山しかなかったフロントタイヤだけでなく、8分山のリアも一緒に4本をアドバン・フレバに交換しました。帰り道での燃費も良く、40Lタンクの約半分で400Kmちょっとを走りました。
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帰宅して最初の作業は洗車。前オーナーは、高速走行が多かったとのことで、ボンネットに何か所かあったチッピングとホイルにもガリキズとまではいかない塗装のカケがあったので手持ちのペンでタッチアップ。因みにボンネットはホンダのミラノレッド、ホイルはジクサーに使ったトヨタのダークグレーマイカMでぱっと見、違和感ないと思います。少し白化しかけたボディパーツはワコーズのバリアスコートで磨き、他には保管用のアルカディア製ボディカバーと、ショートアンテナを購入しました。
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次はエンジンオイルの交換。(写真撮り忘れました)炎天下でしたのでテントを張って作業。使用したのは、今回もレスポ。純正0W20又は5W30とされているところレスポ推奨は5W40のVタイプとのことでこれに交換。そしてエアエレメントはマフラーに合わせてHKSの純正交換のスポーツタイプに交換しました。通常はプラグも交換するのですが、まだ距離が浅いので秋頃に交換の予定です。足回りは、当初車高調やダウンサスへの交換も考えましたが、ノーマルサスのセッティングがとても良いので、タイヤの空気圧だけ温間で指定値になるくらいにセットして、とりあえずはパーツ交換の必要なしと判断しました。
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さて、初期化の終わったNDロードスターの印象はというと、ノーマル状態での完成度の高さです。その昔のデートカーとしての乗り心地も求められたスポーツカーとは完全に一線を画すボディと足回りは、一般ドライバーが峠道を気持ちよく走る程度なら何も弄る必要はなく、サーキット入門くらいまでカバーしそうです。それでいて街乗りでは助手席から不満がでない程度にセッティングされているのは見事の一言です。エンジンは、当初出足の一瞬に少しパワー不足を感じましたが、HKSのエアエレメントでかなり改善しました。そして、一旦走り出してしまうと軽量ボディを武器に1.5Lとは思えない速さを見せます。マツダ2ことデミオのエンジンをベースとしながら、圧縮比アップと高回転化を可能にしたチューニングでロードスターのキャラクターに相応しいパワーユニットだと思います。
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コーナーリングも前後バランスの良さと、熟成されたサスペンションを武器にミッドシップに近い動きでノーズの動きも軽いです。ただ恐らく、もう少しリニアな動きになりそうな気もするので、時間に余裕ができたらショップでアライメント調整を頼もうかと思います。ホイルを少しワイドにするとかインチアップするとかすればもっとダイレクトになるかもしれません。ブレーキはタッチも制動力も良く少なくとも一般道で不満はないと思います。
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スポーツカーとしては、現代的な性能を持ちながら、ロングノーズなボディ形状だったり、意外と直立した小さなフロントウインドウだったりで、乗り味としては意外とクラシックな部分も持っているのは面白いところと思います。特に、運転しているとフロントフェンダーの峰と若干大きめのステアリングホイール、正面に置かれた大きな回転計とで、ポルシェ911を運転しているようで、思わず交差点で左手が動きそうになります。考えてみれば、ポルシェも歴代に渡って熟成を重ねて今に至る訳ですから、ロードスターの文法はポルシェをリスペクトしていることの象徴かもしれません。
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最後にエリーゼとの比較をすると、ミッドシップのノーズの軽さでひらひらとコーナーを縫うように駆け抜けるエリーゼに対して、FRのノーズ重さを少し残しながら扱いやすいハンドリングで一つ一つのコーナーを味わうロードスターというところでしょうか。スキーで言えばモーグルのエリーゼとスラロームのロードスターと言えるかもしれません。好みはあるかもしれませんが、どちらも楽しいことには違いありません。S1エリーゼと一番違うのは、5秒で開けられる幌と雨漏りしないことと強力なエアコンが装備されていること。これならワインディングやサーキットまでの移動も我慢は不要。やっぱりロードスターは日本が生んだ傑作スポーツカーと思います。そしてもう一言戯言を言うとすると、ちらほらとモデルチェンジが噂されるロードスター。マツダはトヨタと資本提携がある訳で、86/BRZがハイパワー化の道を選んだのあれば、トヨタの資本力と販売力とで章男社長に小型のクローズボディのスポーツカーを期待してしまう雪国の新米オーナーでした。

ペンションステラ

山形蔵王のペンションステラは、谷を見下ろす展望抜群の露天風呂と中学生の娘も交えたアットホームなおもてなしの洋風民宿です。蔵王ロープウェイ、蔵王温泉スキー場までは車で5分。スキー、スノボはもちろん、蔵王のお釜観光やトレッキング、エコーラインのドライブ・ツーリング、さくらんぼ狩り、最上川舟下りなど見所満載の山形に是非おいでください。