それは、1か月半ほど前のこと。エコーラインを登っていた時のことでした。前の車が譲ってくれて、追越をかけようとしたとき、吹き上がらないエンジン...?
誤解のないようお断りしておきますが、ウチのエリーゼは、これまで至って健康体で、不動になって工場入りということは1度もありません。これまでのトラブルは、定番といわれるものだけで、エンジン本体の不調も初めてです。
さて、アクセルに2テンポくらい遅れて吹き上がる症状の原因は、ECUバキュームホースが劣化して、燃調が濃くなりカブったことによる不調でした。エリーゼのECUは、オールドミニなどと同じ仕組みでECU内に負圧センサーがあり、スロットルの負圧をホースで伝えています。すでにホースは、少し力を加えただけでポキポキ折れてしまう状態でした。ならば、このホースさえ直せば不調は解消されるはず、ということでシリコンホースで補修したところが、まるでトルクがなくアクセルオフでマフラーからパーンという豪快な音?どうやら燃調が薄いようです。
初公開?S1 190SPORTSのエンジンルーム。いろいろ調べるうちにフューエルトラップの詰まりのトラブルが多いとのことで交換してみました。青いホースのつながっている右側の四角い黒い部品です。この部品は、燃料を含んだガスがECUに直接入り込まないようブロックするための部品です。しかし、改善しません...もはや私の手に負えず、燃調を濃くする(燃圧を高くする)ためにプレッシャーレギュレータのホースを抜いてボルトで栓をして応急処置し工場入りさせました。これだと、ほぼ普通に走ります。
考えられる原因は、(1)プレッシャーレギュレーターの故障(2)燃料フィルターの詰まり(3)燃料ポンプの不調というところでしょうか。応急処置した状態で普通に安定して走るので燃料ポンプは大丈夫な気がします。燃料フィルターは、こんなものが詰まったなんて経験はありません。だとすると、プレッシャーレギュレーターでしょうか?でも、こんな単純な部品が壊れることがあるんでしょうか?うーん。で、結局正解は(2)燃料フィルターを交換してもらったら完治しました。
どうやら、春先に感じたエンジンのグズりは、燃料フィルターの詰まりが原因だったようです。あまり、距離を乗る車ではないので、タンク内に発生したサビがフィルターを詰まらせてしまったようです。そこに、たまたま負圧ホースの劣化が重なって下がった燃圧を補正するかのように燃調が濃くなり不調を隠したところ、標高の高いところを走るとカブるという現象が発生して表面化したようです。こんなトラブルでも重なってしまうと、トラブルシューティングが難しくなってしまいます。エリーゼ乗りの皆さん、エンジンが不調になったら、燃料フィルターは1度疑って見た方が良いみたいです。